2016.10.07 船(ヨット)と経営

今日は、会社経営をセーリングクルーザー(ヨット)とクルーザー(モーターボート)になぞらえてお話ししたいと思います。

ヨットは風がないと走りませんが、基本的に燃料は必要ありません。そのため、エンジン音がせず静かなため、乗っている間会話を楽しんだり、風の音や波の音を楽しみつつ航海出来ます。しかしながら、モーターボートより遅い事が一般的です。モーターボートは移動後のマリーナや目的地で楽しむ事を前提にしており、ヨットは移動をも楽しみながら目的地に向かう事を可能にしています。ヨットは風、波に強く、転覆の確率が非常に低く造られていますが、モーターボートは波に弱く転覆しやすい。モーターボートは、目的地まで最短距離で燃料を使って一直線ですが、ヨットは風や潮を読まないとうまく進みませんし、クルー(乗組員)の連携、働きが良くないとうまく進みません。

このような特徴から、会社経営を他人資本を入れベンチャー企業として突き進むのは、モーターボートと言えます。燃料の力(投資資金)を利用し一気に目的地(上場)に到着しようとするため、天候(市場環境)によっては転覆が生じます。また燃料が切れると一巻の終わりです。

ヨットは他人資本を入れない中小企業です。風や潮(環境)を読む事がすごく大事であり、クルー(社員)の力を合わせ能力を高めていかないとうまく進みません。しかしながら、目的地(経営理念実現)までの過程も楽しんで行くことが出来ます。転覆の可能性もモーターボートに比べたら相当低い。

モーターボートは相当不利なように思いますが、目的地(上場)に無事到着し、その目的地で立派な大型客船(しっかりした大企業)に仕立て上げる事が出来れば、その後は安定度が増しスピードも早い、快適な乗り物になれる可能性があるわけです。しかしながら、ヨットだって目的地に到着した際に大型化していくことは出来るわけです。

どちらの道が正しいというものはありません。人生をどう捉えるか、経営をどう捉えるかだけです。

と、ヨット乗りの私は常に思うわけです。