性弱説

一般的に「性善説」や「性悪説」が議論されますが、弊社ではこれまで性善説に基づいて経営を行ってきました。性悪説に基づいた経営は、ベルトコンベアーの時代において人を部品やロボットのように扱うための仕組みづくりであるという印象が強く、採用する気にはなれなかったからです。

しかし、性善説に基づく経営では、経営理念を明確にし、クレドの唱和を毎週行っていたとしても、個人の能力や知見に基づく解釈で会社としての品質維持行動が統一されないリスクが存在していました。そこで、キーエンス流の「性弱説経営」を取り入れてみようと考えました。キーエンスの事例を読み解くと流石だなと思う経営手法だったからです。性善説と性悪説の中間に位置するであろう「性弱説」は、チームとして互いに弱点を補い合いながら、強い組織を作り上げていこうという考え方に適していると感じます。私は以前から、人間は善でも悪でもなく、むしろ弱い存在であると言っておりましたが、その考えに基づく経営を採用せずにここまできてしまいました。が、これからは人を大切にし、尊重しつつも、人間の弱さを補える仕組みを構築していく経営を進めていこうと思います。